昔の人は、1月から12月までを今とは違う名前で呼んでいました。
それはただの呼び名ではなく、季節の移り変わりや、当時の暮らしぶりがぎゅっと詰まった名前です。
景色の移り変わり、田んぼの準備、夜が長くなる楽しみ、年の瀬の慌ただしさ…。和風月名をたどっていくと、「ああ、そんな時代やったなぁ」と、自然と思い出話がこぼれてきます。
このページでは、和風月名12ヶ月を、昔の生活を思い起こしやすい簡単なエピソード付きでご紹介します。
デイサービスや高齢者施設でのレク、ちょっとした会話のきっかけに、ぜひご活用ください。
🎍1月|睦月(むつき)
人が集まり、仲良く過ごすことから、「睦ぶ(むつぶ)=親しくする」という言葉が使われた月です。
正月になると家族や親戚が一つの家に集まり、こたつを囲んでゆっくり過ごした時代がありました。電話やテレビが中心だった頃、人と顔を合わせる時間そのものが大切にされていた時代の呼び名です
👘2月|如月(きさらぎ)
寒さが厳しく、着物を重ね着する必要があったため、「衣更着(きさらぎ)」が名前の由来とされています。
今のような暖房がなかった時代、寒さをしのぐために着物を何枚も重ねていました。「もう一枚着ようか」と自然に口にしていた、そんな時代の呼び名です。
🌱3月|弥生(やよい)
草木がいよいよ芽を出し、成長し始める時期だったため、「弥(いよいよ)生(おい)」という言葉が使われました。
雪がとけ、畑や道ばたに小さな芽が見え始めると、春が来たと感じたものです。カレンダーよりも、自然の変化で季節を知っていた時代の呼び名です。
🌸4月|卯月(うづき)
卯の花(ウツギ)が咲く頃であったことから、この名前がついたと言われています。
入学や就職で新しい生活が始まる季節。今も昔も変わらない「始まりの月」です。春本番を迎え、気持ちが明るくなる月です。
🌿5月|皐月(さつき)
田植えの準備が始まり、早苗(さなえ)を植える季節だったため、「早苗月(さなえづき)」が縮まって皐月になったとされています。
田んぼに水を入れ、家族総出で田植えをした時代がありました。今は機械化が進みましたが、かつては一日中、泥に足を取られながら働いていました。
☔6月|水無月(みなづき)
「無(な)」は「無し」という意味ではなく、接続詞の「の」が訛ったものと考えられており、雨が多い時期の「水の月」⇒「水な月」 ⇒ 「水無月」と変化したという説が有力です。
梅雨になると雨音を聞きながら、家の中で静かに過ごす時間が増えました。洗濯や田畑のことを気にしながら、空と相談して暮らしていた頃の呼び名です。
🎋7月|文月(ふみづき)
七夕に和歌や願い事を書いたり、手紙を書く習慣があったため、「文(ふみ)」に由来する月名とされています。
七夕には短冊に願いを書き、遠くの家族には手紙で気持ちを伝えていました。今はすぐ連絡できますが、昔は文字に心を込める時間が大切でした。
🍃8月|葉月(はづき)
暑さの中でも、少しずつ葉が落ち始める時期だったため、「葉落月(はおちづき)」からこの名がついたと言われています。
日中はまだまだ暑い時期、朝夕の風に秋の気配を感じ取っていた頃があります。クーラーに頼らず、自然の変化に体を慣らしていた時代の呼び名です。
🎑9月|長月(ながつき)
日が短くなり、夜がだんだん長くなることから、「夜長月(よながづき)」が縮まった名前とされています。
この時期には、縁側で虫の声を聞きながらゆっくりと過ごす時間がありました。テレビを消して、読書をしたり、家族との時間を楽しんでいた静かな暮らしが思い出されます。
⛩️10月|神無月(かんなづき)
全国の神さまが出雲に集まると考えられていたため、他の土地では神がいない月とされ、この名がつきました。※出雲では 神在月(かみありづき) と呼ばれます。
収穫を終え、神さまに感謝する気持ちを大切にしていた季節です。今よりも自然や神様の存在が、生活のすぐそばにあった時代の呼び名です。
🍂11月|霜月(しもつき)
朝晩の冷え込みが強くなり、霜が降り始める頃だったため、この名前が使われるようになりました。
朝起きると庭や畑が白くなり、冬の訪れを感じたものです。今ほど服も道具もそろっていない中で、これからやって来る寒い冬に備えていた時代の呼び名です。
🏃12月|師走(しわす)
年の終わりで用事が重なり、お坊さん(師)も走り回るほど忙しかったことから名付けられたとされています。
年の瀬になると大掃除や正月準備で、家中が慌ただしくなりました。忙しい中でも「一年お疲れさま」と声を掛け合っていた、締めくくりの月です。
レクでの使い方例
① 5分でできる「思い出トーク」
- その月の和風月名を1つ紹介
- 由来を短く読み上げる
- 「この月の子供の頃の思い出なにかありますか?家族とのエピソード、学校での出来事など」
👉 正解・不正解がなく、誰でも参加できるのがポイント。
② 10分じっくり「今と昔の違い」
- 昔の暮らし(着物・手紙・農作業など)を紹介
- 今との違いを一緒に考える
「今は便利な時代になりましたね。でも、昔のほうが人と人とのつながりは濃かったのかもしれないですね」
👉 昔を否定せず、今との対比で会話が広がる。
③ クイズ風アレンジ
- 「今月の昔の呼び方は?わかる人~」
- 順番に1月~12月まで出題
- 軽く由来を話してヒントに
- 最後に由来を説明して、思い出話に繋げる
月の名前をたどるだけで、その時代の暮らしや、人のぬくもりが自然と思い出されます。
和風月名は、昔を懐かしみ、今を語り合うための、やさしい会話の入り口にもなる、先人達からのすばらしい贈り物なのです。
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